２００２年８月２４日湊寄りの堤防

あ〜ぁ返り討ち 雨の闇夜　　　　　　　　　　　　　　夜明け直前だが・・・ 街灯の下に車が一台、ひっそりと止まっていた。 鉛色の空からポツリポツリと雨玉が落ちて来る。 予報も雨だったので、賢明な釣り人は布団の中らしい。 何も見えない暗闇を、ヘッドランプの一条の光りを頼りに、水溜りを避けながら歩いて行った。 カッパを着ているせいか蒸し暑く、道を進むにつれ全身が汗ばんで来る。 歩いて７〜８分、いつもの場所に着くと。 だ〜れもいない。 そこは、地の底か、冥土の暗黒かの様な、不気味な静寂さに支配されていた。 人恋しさに、今来た道を振り返ると。 闇の向こうに街灯の灯かりがポツンと、微かに見えるだけ。 こちらに来る人影はない。 それでも、もうすぐ夜明けさ、と意を決して荷物を下ろした。 　　　元気な餌たち 大志をいだけ アジ釣り用の竿を１本準備し、釣りを開始したのは午前４時半。 まずアジを確保し、それを餌にヒラメを狙う予定なのだが・・。 今日は、 　”Ｂｏｙｓ，ｂｅ　ａｍｂｉｔｉｏｕｓ” 　　ｂｙ・クラーク教師（北海道大） で行くのさ。 でもこんな三流の釣り場にヒラメがいるか？。 だからと言って２０分〜３０分も歩いて、難儀な場所に行く熱意も無い。 運が良ければ・・・・だけが頼りさ。 餌のアジは確保 仕掛けを投入して１０分ほど。 岸から５０メートル沖に静止していた電気浮子の灯かりが、２度チカチカ点滅した。 その直後、暗闇に消える。 アタリだ。 �"１、２、３、４、５　ゴー！���錫鮠 ����追い食いを期待し、間を取ったが。 結局、一匹だった。 この後も、ポツリ、ポツリと１匹ずつである。 今日は、魚に勢無し、弾み無し、爆無し。 午前５時半までに同サイズをやっと９匹ゲット。 この時点でアジ釣りを止め、ヒラメ釣りに切り替えた。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　元気な引きが・・ アジ苦闘 元気そうなアジちゃんを選び、ヒラメ用仕掛けに付けて。 �"元気に泳げヨーー！���錫鮠 ����と白く色褪せた海に投げ込んだ。 しばらくして、仕掛けを回収すると、初代の餌は、すでにご昇天。 この後、２代目も海中でヒラメにご賞味される前にご昇天。 そして３代目が、 �"必ず食べられます、生きて帰りません！���錫鮠 ����と不退転の決意で、ドボーーンと海に飛び込んで行った。 その間に、竿をもう一本追加して待つ事３０分。 突然、竿先に、ピシ、ピシ、ピシと明確なアタリ。 前アタリ？。 磯２号の竿先が大きく湾曲していく。 �"それッ、それッ、それッ・・���錫鮠 ����と敵に声援を送ったが。 　　　餌２匹ご昇天 竿先は、いつかスーーッと、水平の位置に戻ってしまった。 �"何だったん？���錫鮠 ����しばらくすると、またアタリ。 これは敵ではなく、３代目が威勢が良いだけ？。 この後も、時々似た様なアタリが来た。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　壮絶な死パート１ ３代目は元気な奴だと感心し、１時間ほど経過。 そのうち力尽きたのか全くアタリが無くなる。 選手交代じゃー、と仕掛けを回収すると。 何とーー！、無惨な３代目の姿が目の前に。 頭しか残っていなかったのだ。 その壮絶な戦死が、無駄だったとは・・・・・・・・絶句！。 南無阿弥陀仏、チーン♪。 餌は全滅 ヨッシャーーと、４代目にご登場願おうとアジの入っているバケツを見ると。 何とバケツの中にいた４匹の予備軍は、全て絶命していた。 これ以上の戦いは無理と判断、撤退を決意する。 １本目の竿を片付け終った後、２本目の仕掛けを、海から回収すると、またまた絶句！。 　　　　　　　　　　　　壮絶な死パート２ ２本目の餌も、頭と胴体の間を食い千切られていたのだ。 南無阿弥陀仏、チーーン♪。 おそらく今日のおうし座の運勢は、最悪だったのだろう。 「不運の続く者は、期待を捨ててはならない。 　一生の内、いつかは定量に達するだけの運は廻ってくる。 　幸運の者は警戒しなければいけない。 　いつか運を使い果たす」 　　　　「島津奔る」池宮彰一郎著より。 ノビタは永遠と釣りの素人である。 どうも釣り技を極めてみようという気がしない。 だから大物に巡り逢う事もなく、過ぎて来た。 という事は、まだノビタに割り当てられた運を使い切っていないのではないか。 ネバーギブアップ！、まだ夢は捨てられない。 午前８時、現場を後にする。 雲間から太陽が顔を出し、陽射しが地上に降り注いでいた。 本日釣果　　　１７〜１８センチ　　アジ　９匹

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