今日も坊主 高貴なる精神 冬の釣りは厳しく、ノビタの釣果報告も寂しいネタばかり。しょうが無いので、釣りとは無縁の話しを少々。 今日は武士道と映画の話しでも。 にいとべ いなぞう まずは、新渡戸稲造の武士道から。 ひょうちょう おうか 「武士道はその表徴たる桜花と同じく、日本の土地に固有の花である」 そして武士道は、”高貴なる精神”を貫く道であると、彼は言う。 この”高貴(高潔)なる精神”と言うと、1992年アカデミー賞を受賞した「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」が思い出される。 アル・パチーノはこの映画で、アカデミー賞主演男優賞を獲得した。内容は、人生に絶望した盲目の元陸軍大佐フランク(アル・パチーノ)と、アルバイトで彼を世話することになった気が弱いが、誠実な貧乏学生チャーリー(クリス・オードネル)の、1週間足らずの話しである。 全シーンに見所があるが、中でも最後のシーン、名門ハイスクールの学生集会で、高潔な精神の尊さを訴えるフランク大佐の演説が素晴らしい。 学生集会が、チャーリーの悪友が校長にいたずらをした件で開かれる。チャーリーは学生集会の前に、校長から犯人の告発と引き換えに、ハーバード大学への推薦状という取り引きを持ちかけられていた。 集会で校長が、犯人の名前を話すようチャーリーにせまるが。 「言えません」と、チャーリーは固く口を閉じた。 庇う価値のないやつらだが。 彼の潔さが、友を売る行為は卑怯と、それを拒んだのだ。 校長は犯人隠匿の罪で、チャーリーに退学処分を言い渡す。 親の代理人として出席したフランク大佐が、突然、脳天に響く、周囲を圧する声で演説を始めた。 座ったままの演説だが、アル・パチーノの演技が冴える、微動だにしない目、全身から放たれる気迫、その巨大な存在感。 学生も、評議員も、そしてノビタも、金縛りにあったように動けなくなった。そして感動した。 以下が、長い演説の末尾である。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 俺は多くを見てきた。 昔は見える目があった。 ここの生徒より年若い少年たちが、腕をもぎ取られ、脚を吹き飛ばされた。 だが誰よりも無残だったのは魂を潰された奴だ。 潰れた魂に義足は付かない。 私も何度か人生の岐路に立った。 どっちの道が正しい道かは分かっていた。いつも分かっていた。 だがその道を行かなかった。 困難な道だったからだ。 チャーリーも岐路に直面した。そして彼は正しい道を選んだ。 真の人間を形成する信念の道だ。 彼の旅を続けさせてやろう。 価値ある未来だ。 保証する。 潰さずに守ってやってくれ。 愛情をもって。 いつかそれを誇れる日がくる。」 演説が終ると同時に集会場に歓声が沸き上がり、しばらくその騒然さは収まらなかった。 評議員は即、チャーリーを不問に処す判決を下す。 アル・パチーノの演技と、そのセリフは、多くの若者に勇気を与えたのでは。 まるでアタリ無し 話しを本日の釣りに。 現場に着いたのは、午後5時近い夕刻。 日が延びてまだ明るい時刻だ。 風はほとんど無かったが、寒かった。 4〜5人の釣り人がいた。 その中に、かくべーさんと、ご近所のSAKさんも。 かくべーさんの隣りでやらしてもらう。 まるでアタリが無い、暗くなれば期待ができる、と思っているうちに暗くなり。 今か、今か、と10分千秋の思いで、その時を待ち続けた。 電気浮子は、どす黒い海上を黄色く照らしながら直立し。 不沈、不転、不震、不動、不況。 いつまで経っても、お先が見えない。 アタリが無いせいもあり、寒さが次第に応えて来た。 午後6時半、ギブ・アップ!。 かくべーさんにグッバイし、退散。 本日、ボーズ。 ノビタぼやく 常陸那珂港の釣り施設が、2月1日(日)にオープンする。 でも、その内容はひどいもんだ。 基本的にオープンする時間は午後1時半〜6時、日曜、祝日のみ午前9時半から可、完全事前予約制、4時間入場料800円。釣り場は100メートルほど。 この辺の釣りは、朝拙め、夕拙め、夜間が釣り時で、それ以外は気の抜けたビールを飲むようなもの。この釣り施設が、営利目的だとしたら、一体何を考えてんの!と言いたくなる。 今、常陸那珂港という、海岸線約5.5キロメートル、面積約1182ヘクタールにおよぶ白い砂浜を消滅したコンクリートの要塞は、一般市民の立ち入りを、完全にシャットアウトしている。(24時間厳重に侵入者を監視している) 「稲妻の 行くさき見たり 不破の関」(芭蕉) 万感の思いを託したこの句は、ノビタの思いでもある。 The End |