2005年1月4日(火)東海某堤防
            午前11時〜午後2時半
ノビタの釣り天国
 

          初釣り

釣り日和
朝、今日は釣りに行くぞ、と掛け声を上げると。
「口だけじゃなく、たまには本気だしたら」
とカミさんに笑われ、追われるように家を飛び出した。

いつもの”狭き門より入れ”は、閉まっていた。
止むをえず壁をよじ登ると、お天道様に照らされ白く霞んだ堤防が、眼下に広がる。
青い空、白い雲、そして青い海。
久々の上天気だ。
心も軽く、身も軽い。
西からの冷めたい風も、歩いて汗ばんだ身には心地良い。

堤防の先端付近に、点、点、点・・・・と黒いゴマのように、釣り人達が群れていた。
およそ30人ほどか。
ほとんどが、黒鯛釣りのようだ。
今年も、黒鯛は景気が良いのか?。

   
浮子は沈むのだが・・
浮子は沈むのだが・・・
釣りを開始したのは、午前11時。
海は少しうねりあり。

昨年は、夜釣りがほとんどだったので、昼間の釣りには初心者のような戸惑いが。
ハリス1.5メートルの1本針に、赤イソメと青イソメを房掛けにした浮子仕掛を投入してみた。
ひょっとすると、アイナメか、メバルか、海タナゴが、釣れるかもの、あまり当ての無い釣りだ。

波に漂っている浮子が、時々海中にズブッと沈んだ。
その度に心臓が、ドドッ!と早鐘を打つのだが、浮子はすぐ浮上し、期待外れで終る。
小魚が、餌をついばんでいるだけか。

今年の初物
釣りを開始してから10分ほど経過。
浮子が沈んだ。
そのままグングン沈んで行く。
「ヤッターーーー!」                         
今年の初物
糸フケを取り、合せると、確かな手応えが。
リールを巻いてくると、キュイン、キュインと竿先が引き込まれる。
久々の、嬉しい手応えだ。
堤防の上で跳ねた今年の初物は、29センチのアイナメだった。

達人の話し
うらうらと背に陽を浴びながら、波間の浮子を眺めていると。
「今日は大晦日と同じだ」
と一見、達人に見える釣り人が話かけてきた。
達人の話しでは、12月30日は堤防全体が大釣りで、達人も60センチ級のアイナメを釣ったとか。
でもその翌日はサッパリだったらしい。
「神様も、大晦日は年末の、今日は御用始めの挨拶廻り、とても我々の面倒はみきれないようだ」とボヤいていた。

    
達人の勇姿
達人は、堤防の縁に腹ばいになって、海中を覗いている。
水中に、魚がいるかどうか探しているようだ。
しばらくして、またノビタの所に来て問いかける。
応えると、
「赤と青のミックスでも釣れないんじゃ、今日は駄目だなーーー」
と溜め息をついていた。

名人の釣り
達人の隣りで、黙々と海タナゴを釣っている人がいた。
16〜18センチと小さいが、ポツリ、ポツリと上げている。
                                  
   タナゴ釣り名人
時には、25センチを超すような良形も。
クーラーボックスに腰掛けたまま、竿を振っている姿は一幅の絵だった。
沈着にして冷静、かつ華麗な竿さばきは、名人に間違いなさそうだ。
ノビタだって、イミテーションと本物の違いぐらいは見分けられるさ。

名人は、波間に漂う小さな赤い浮子を、ジッと見つめている。
何を考えているのだろう。
仕事がうまく行かずクタクタになって家に帰ってくる息子のことや、婚期を逸した娘のことや、正月から風邪を引き寝こんでいる婆さんのことなど・・エトセトラ。
明滅するそれら浮世の牙に心が噛まれ、その度に痛に耐えているのか。

浮子が海中に消えた。
光芒一閃、竿が空中に跳ね上がり弧を描くと、続いて魚が宙を舞う。
クーラーボックスに魚を仕舞い、また浮子をジッと見ている。
動と静、その一つ、2つに無駄が無い。
さすが名人!。

納竿
午後2時半まで粘ったが、しだいにアタリも遠くなったので、納竿。
だれか釣り仲間に逢えるかもと思ったが、結局、誰にも会わずじまい。
皆、コタツに入り、1日中テレビでも見ているのだろうか。

本日釣果
   アイナメ   29センチ 1匹
   小アイナメ  2匹(リリース)
   小メバル   1匹(リリース)

The End。
SEO [PR] @[r AEx@o^C ^T[o[ SEO