これだけですか? 鈴は鳴らない 行かなくちゃ 「行かな〜くちゃ 君に逢いに行かなくちゃ♪」 (『傘がない』井上陽水) とつぶやきながらも、体にエンジンがかからない。 どうやら先日のチアユ400匹で、チアユへの情熱を全て放電してしまったらしい。 他に、情熱を再燃させてくれる幸せの”青い魚”はいないのか? 朗報は、まだ地球の裏側を廻っているのか? 『果報は寝てまて』もう寝飽きたゾ! 仕掛け 石持ねらうか このままあてもない朗報を待ち続けたら、情熱が干上がってしまう。 ならば、 ー天気も良し! 運命は我が手で拓くしかない、と久慈川河口に石持を求めたのだが・・・。 なぜか、gamakatsuのカレイ仕掛けを持って。 昨日の那珂湊の水温は12度、石持が水中で快適に泳ぎ廻る18〜20度とはほど遠い。 これを無謀と言わずして何と言う。 「たいしたもんだよカエルのションベン」 (渥美清) と、トラさんに笑われそうだゼ。 石持が駄目ならカレイ、カレイが駄目なら舌ビラメ、舌ビラメが駄目なら真ゴチ、全て駄目なら沼カレイ、要は釣れりゃ何でも良かった。 誰もいない堤防 午前9時20分、ロシュナンテに跨り一路久慈川河口へ。 途中、日立フイッシングセンターサウス店に寄った。 青イソメと赤イソメを調達。 「大物を釣ったらお店に寄って写真を撮らせてね」 とEー子さんに頼まれ、快諾。 ー信じてちょうだいこの腕を! と元気に店を出たけれど・・・。 見晴るかす久慈川河口に人影なし。 貸切である。 雲間から注ぐ陽射しは暖かったが、北から吹いてくる風は冷たく鼻水が垂れてくる。 誰もいない ホトトギス 9時40分。 はじめ、水門から下流へ100メートルほどの所でやった。 錘負荷30号の投げ竿を2本出し、カレイ仕掛けを川の中央付近にドボーン!と投入。 待つこと20分、竿先に付けた鈴は”リン”とも”チン”とも”ルン”とも鳴かない。 『鳴かぬなら、殺してしまへホトトギス(竿に付けた鈴)』(織田信長) 竿に付けた鈴は、もともと死んでいるので殺せない。 ならば、 『鳴かぬなら、鳴かせてみせようホトトギス(竿に付けた鈴)』(豊臣秀吉) と400メートルほど下流に場所を移動した。 そして、 『鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス(竿に付けた鈴)』(徳川家康) と、移動して1時間待った。 鈴は鳴かない。 気のせいかも 餌を海から回収してみると、一欠けらも損傷していない。 日立フイッシングセンターのE−子さんのサービスで、石持を100匹釣っても餌が余りそうなのに・・・。 ーハフ〜。 「リン」と鈴が鳴ったような・・・ そのまま、また仕掛けを70メートルほど沖へドボ〜ン!。 しばらくして、 「リン♪」 という鈴の音を確かに聞いたような・・・。 心臓が一瞬、パタパタとはためいた。 ー今の音は、風が竿に触れた音なのか、波が道糸に触れた音なのか、それとも魚のアタリ? しばらく全身を耳にして待っていると、また「リン♪」と微かに鈴が鳴った。 竿を持ちリールを巻いてみた、30号の錘の重さしか感じられない。 竿を上げても無駄と、そのまま竿を堤防の壁に戻して立てかける。 そして、また元の静寂が・・・。 陸も空も と・・・・・・。 遠くから「ウーウーウーウー・・・」とサイレンの音が聞こえてきた。 2重奏、3重奏、4重奏と幅のあるサイレンの音が、ドン、ドン近ずいて来る。 その音を追うように、空から「バリバリバリ・・・」と、頭上に轟音が降ってきた。 見上げるとヘリコプターが2機、1機は川の上を旋回中だが、一機は川の中央でホバリングしている。 空から 太平の世の眠りを破る黒船来航かい? 山が噴火し、鳥が落ち、大地が裂けるかのような騒ぎだ。 (”ノビタ節”とは、このように、どんどん表現がエスカレートしていくことを言うらしい) ー何だ、何だ、何だ? と、音が集約された方向に目をやると、久慈川に掛かる赤い橋の下の河川敷に、赤い消防車が4〜5台、パトカーが5〜6台止まっていた。 消防署と警察署の春の合同演習だろうと、気になりながらも気にしないことに。 頭上を飛び回るヘリコプターから吐き出される爆音に嫌気がさして、午後12時納竿。 リールを巻き仕掛けを回収するとナント!、手の平カレイが仮死状態で上がって来た。 針をすっかり呑み込んでいたので、リリースしても蘇生は無理、 「あなたの命を、わたしの命に変えさせていただきます」 ーアーメン。 と持ち帰ることにした。 一時は大混雑だった河川敷 心中? 堤防の上をロシュナンテに乗って帰ってくると、おまわりさんと素浪人風のおっさんが話しをしていた。 どうやら話しの内容は、河川敷の騒ぎらしい。 野次馬根性でノビタもロシュナンテを降り、話しに加わった。
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