大タコが釣れた♪ 戦い終って日が暮れて ラスベガス誕生の話し いきなり余談から入る。 昔、ニューヨークにバクシー、その意味は油虫というあだなのギャングがいた。 その名は、ベンジャミン・シーゲル。 その男、一念発起した。 ギャングから足を洗い、貯めた金でネバダ州の砂漠のど真ん中、無人の荒野にドドーン!と超豪華ホテルをぶっ建てた。 ホテルの名はカジノ・フラミンゴ。 フラミンゴとは、彼の情婦バージニア・ヒルのニックネームだった。 こうしてラスベガスが誕生したのである。 当時、彼を馬鹿だ気違いだと言っていた人達が、逆に馬鹿だったと言われることになった。 頭はいつも柔らかくしておこう。 釣りも、常識、固定概念、定説にこだわっていると、いつか笑われることに。 今日も、常識では考えられないことが起こった。 狙いはカレイ 仕掛けは、石持釣り用胴突き3本針仕掛けを2本針にしたもの。 今日の狙いはカレイだった。 目的は確かにそうだった。 ところが釣れたのは、タコ、タコ、タコ。 それも中には3.4キロの大タコも。 そんなタコが、石持仕掛けの丸セイゴ14号という小さい針で。 星めら 釣りを開始したのは午後2時。 かもさんが先に来ていて、60メートルほど向こうで竿を出していた。 青い空に白い雲。 眩しい陽射しが、地上と海上で白く弾けていた。 生暖かい南風が吹いていた、立っているだけで汗ばんでくる。 海は鏡のようなまっ平ら。 今日は、なんかが起こりそうな雰囲気が・・・。 竿は5本。 そのうち3本はカレイ狙い、2本は足元のナメタガレイ狙い。 10分、20分経過・・・。 「リン、リン、リン・・・♪」と足元に投げた仕掛けの竿の鈴が鳴った。 初めの1匹は20センチほどのアイナメだった。 その後。 何ごともなく時は過ぎて行く。 カレイ狙いの竿を時々点検すると、その度に”星めら”が付いてきた。 ”星めら”とは、落語の小咄に出てくる言葉。 江戸時代のお殿様と家来の話し。 殿様が三太夫に訊く。 「お月様は出たか?」 「恐れながら申し上げます。お月様とは下々の申すこと。殿はご大身ゆえ、月は月と、呼び捨てがよろしいかと存じます」 「さようか。しからば月は出たか?」 「一点隈なく冴え渡ってございます」 「そうか。して”星めら”は?」 夜空の月を呼び捨てにしてよいのなら星たちはその家来のようなもの、なら”星めら”でいいのだろと考える殿様の鷹揚さがおかしい。 話しを戻す、ノビタが言う”星めら”とはヒトデのことである。 ノビタは殿様とは違い、餌を取るヒトデは邪魔者でしかないので、”星めら”と呼び捨てにしている。 此処は、この”星めら”がやたら多い海なのだ。 凪 今日も来ました! 午後3時10分。 カレイ釣り用の竿の仕掛けを、少し手前に移動しようとリールを巻くと、異様な重さが。 リールを巻きながら竿を全身で持ち上げると、動いた。 ータコだ! かもさんの方を見ると。 かもさんが、すぐ気がつきノビタの所に走って来た。 「タコだ。タモ頼む!」 と叫ぶ。 かもさんがタモを持って来る、と同時にタコが海面に浮上してきた。 そして難なく獲物は御用! 初めの1杯は、1.6キロほどの真ダコだった。 午後3時45分、一度あることは2度ある、また1.6キロほどの真ダコが上がった。 それから30分、1時間・・・。 沈黙が続く。 午後4時5分。 30メートルほど離れた所の釣り人が、竿を満月のように曲げながらリールをギリギリとリを巻いていた。 ータコ? 敵を岸まで引き寄せると、竿先がガクガクお辞儀をしていた。 ギャラリーが走って来て、「アイナメの大物!」と言いながらノビタのタモを借りて行った。 堤防の上に引き上げられたのは、48センチのアイナメだった。 そして大タコが 午後5時15分。 リールを巻きながら竿を起こすと、またまた異様な重さが。 2度あることは3度あった。 ータコだ! もう、タコの手応えがよく分かる。 かもさんに、SOSの手を振った。 竿を力いっぱい上げたり下げたりしながらリールを巻いてくる。 ー重い! これまでに無い重さだった。 敵は、なかなか海面に浮上して来ない。 ーまだか、まだか? と、ギャラリーとかもさん、そしてノビタの6つの目ん玉が、ジッと海面を見ていた。 リールを巻いている時間が、随分と長く感じた。 そして。 道糸の角度から敵が岸に近ずいたことを知り、敵をタモの届く所に導くため、ノビタだけ岸壁から後ろに遠ざかった。 すると、 「これは大きい!」 とギャラリーが叫んだ。 少し間を置いて、 「入った!」 とまたギャラリー。 ー良かったーーー! 20センチのアイナメとメバルが小さく見えます 今日のかもさんのタモさばきは、名人級だった。 ノビタの釣ったタコ3杯を、一瞬のうちにタモ入れしてくれた。 このタコ、後で軽量したところ、3.4キロあった。 「このタコ、青イソメを食べている!」 とかもさんが叫んだ。 見るとタコの口から青イソメの尻尾が飛び出していた。 針を外そうとタコを掴もうとするがなかなか掴めない、すると側にいたギャラリーが、ノビタからタコを奪い素早く針を外してくれた。 「ありがとうございま〜す」 先ほど48センチのアイナメを釣った人が、缶コーヒーをタモを借りたお礼にと持って来た。 そして、 「タコはどのようにして釣るのですか?」 と聞かれてしまった。 勝ってに石持仕掛けに掛かってくるんです、と応えるしかなかった。 納竿 午後6時10分、竿を起こしながらリールを巻く、重い! ーまたタコだ! と思った。 かもさんにSOSしたのだが・・・。 リールが楽々巻ける。 堤防の上に、仕掛けと道糸にグルグル巻きにされた40センチほどのサメが転がった。 ーガックリ! 午後6時半まで粘った所で、納竿。 暮れなずむ港の道を、かもさんと重い釣果に汗を流しながら帰って来た。 今日も曇華一現の1日であった。 ーそれにしても、今日のタコは何だ? 今日だけで3杯も陸から釣れたのだ。 6月3日の1杯は、まだ偶然とか奇跡の領域だった。 それが、6月3日と今日で合わせて4杯。 まだタコが釣れる季節でもないのに・・・。 ひょっとすると、今年はタコの大当たりの年か? 「明日は明日の風が吹こう 今日は今日の風に任せる 好日、好事だった ありがたし ありがたし」 (山頭火) 本日釣果 タコ 1.6キロ 2杯、3.4キロ1杯 アイナメ 20センチ 2匹 メバル 20センチ 1匹 本日の釣果 The END |
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