2007年10月22日(月) 日立港沖堤防
                 午前7時15分〜昼12時半
ノビタの釣り天国



   またまた悔しいタコ釣りに
   

                          
             海色はOK
お尻かじり虫♪
「お尻とお尻で お知りあい
 カバとカバとで かばいあい
 ・・・・・・
 都会のお尻は苦かった♪」
    (『お尻かじり虫』作詞&作曲 byうるまでまび)
今、NHKの「みんなの歌」でヒットしている歌である。
ー何故、都会のお尻は苦いのか?
”お尻が苦い”は、人と人のふれあいが少ないことを表しているようだ。

そこで”お尻かじり虫”が、人と人とを繋げようとする”お節介虫”として登場し、皆に元気を与えるために活躍しているらしい。
思うに「釣り」は、”お知りかじり虫”より強力な、人と人とを繋げていく虫のような気がする。
ノビタは今日も、名も知らない人達とお知りあいになった。

ふかせ釣り師さんを知る
今朝。
雲一つない秋晴れ。
風も弱く、潮の動きもよく、海は波も低く。
今日も絶好の釣り日和だった。

第5埠頭の船着場で、一人で日立フイッシングセンターの沖堤渡船「龍翔丸」を待っていると。
向こうから見るからに”ザ・釣り師”の格好をした若い人が来て、
「ノビタさんですか?」
と声をかけられた。
彼とは先週の月曜日に日立沖堤で会い、一言二言話しを交わしている。
その時は彼も、ノビタとは気ずかなかったようだが・・・、後でノビタのHPを見て気ずいたのか。
彼は水戸の人で、ハンドルネームは”ふかせ釣り師”、ノビタのHPに投稿したこともあるそうな、ノビタはすっかり忘れている。
船で沖堤に渡る間、色々とお話しをした。
彼は先週のノビタのタコ釣りに刺激され、タコと、そして「明日に賭ける釣り」で紹介したノビタの釣法でヒラツメカニ、そして本命のフカセ釣り、と2兎ならず、3兎を追うらしい。

         
外海は濁っていた
中央から南は投げ釣りの人が多いので、閑散としている北側に”ふかせ釣り師”さんと一緒に向かい、途中で彼と別れてノビタはさらに北に向かった。

はじめの1杯
先客が2人、タコの探り釣りをしていた。
ーノビタの分も残しておいてくれ!
と口の中で叫びながら、慌てて準備。
午前7時20分、釣り開始。
今日の目標は、始めは確かに”つ”抜け(10杯以上)だった。
ところが、探り始めてから10分、20分、30分・・・・・・1時間、と経過するうちにハードルはどんどん下がっていき、
とうとう、
ー一杯でもいい!
に。

北の方から、タコ天仕掛けをブラ下げて帰って来る人がいる。
「釣れましたか?」
と聞くと、朝6時から始めてまだ釣れない、と首をかしげながら南の方に移動して行った。
ー今日は駄目かもしれない。
と弱気になる虫を、叱咤激励しながら不毛の砂漠かもしれない海底をタコを求めて探って行く。
「快楽は、どこかに剛健がなければその本質が出現しない」
          (開高 健)

午前9時20分。
と・・・。
海底を転がった仕掛けが、ピタッと止まった。
「う!」
竿を持ったまま後ろに仰け反る。
と、あの漬物石をブラ下げたような重さが・・・。
ータコだ!
この一瞬、いつものことだが、心臓がドドーン!と跳ね上がり。
そのまま海底から、ワッセ、ワッセ、・・・と、タコ入道を引き上げて来るダイゴミは、何度味わってもあきやしない。
そして、水面まで上がったタコ入道を、6メートル上の堤防に抜き上げる瞬間の不安、ためらい、悲愴。
そして、
「オーレッ!」
と堤防に引き上げた時の、歓喜、感動、至福!。
これはドラマだ!。
はじめの1杯は、800グラムと小ぶりな1杯だったが、待望の1杯だった。

ノビタを知るタコ釣り師
先週の月曜日、タコ釣りを開始する直前にノビタが声をかけ、3杯釣ったと教えてくれたタコ釣り師がやって来た。
今日も、
「釣れましたか?」
と聞くと、今日はまだ1杯だという。
そして逆に、
「ノビタさんでは?」
と聞かれてしまった。
                                     
北側は閑散としていた
友達がカニを釣りたいと言うので、今日はその付き合いだと言う。
彼は百戦錬磨のタコ釣り師に見えたので、いつもどれくらい釣るのか聞くと、4〜5杯と以外に少ない。
やはり”つ”抜けは、エベレストを制覇するように困難な道のようだ。

そのあと、彼の友達のカニ釣り仕掛けを、遠くから見たのだが、やはりノビタ考案のカニ釣り法だった。
彼の友達も「明日に賭ける釣り」を見たのだろうか?
帰り際、彼にまた会ったので釣果を聞くと、3杯釣ったそうだ。

悪夢だ!
午前10時半に、一杯目と同じ800グラムのタコを追釣。
このあとは、まるで砂を噛むように手応えなし。
用事があり午後1時の船で帰ろうと、12時半には竿をしまう予定であった。

昼12時10分だった。
海底で仕掛けが、わずかにガ、ガと岩を擦った振動が手に伝わり、直後に仕掛けが海底で停止した。
ガーン!と竿を振り上げると、ズッシリした重さが浮き上がった。
竿を、ガン、ガン、ガンと3度大きく煽り、そのままギーギーギーとリールを巻き。
そしてとうとう敵は水面に茶色い風呂敷を広げた。
ー大丈夫だろうか?
一瞬、ためらう、決心して水面から抜き上げようとすると、ーハズレた!

慌てて仕掛けを海底に沈め、5〜6回仕掛けをシャクると。
またガリガリと、岩を擦る振動が手に。
そしてまたピタッ!と仕掛けが海底に吸い着く。
竿を振り上げた、すると前回と同様また敵が水面に。
水面を見て驚倒!。
ーああ!
針が、タコの細い足1本の中央付近に刺さっているだけ。
引き抜くのを躊躇しているあいだに、タコは針を外して逃げて行った。
ーああ、天も泣け、地も叫べ!

このあと、もう一度仕掛けが海底に固定、それは根掛かりだった、仕掛けをロスしージ・エンド!
あとで考えると、あまりに無為無策な戦いであった。
なぜもっと焦らず、じっくりタコに仕掛けを抱かせなかったのか・・・、後悔先にたたず。

納竿
昼12時半、納竿。
今日も、”つ”抜けの夢は、シャボン玉のように壊れて消えた。
この”つ”抜けが出来ない間は、タコ釣りは止められないような気がする。
井上 靖の「あすなろ物語」の中で、『翌檜(あすなろう)』という木の話しが載っている。
この『翌檜』は、あすは檜(ひのき)になろうと考えているのだが、永久に檜にはなれない木なのだそうだ。
ノビタの「”つ”抜け」も、『翌檜』なのか?。

帰りの船で、今日知りあった久慈町のタコ釣り師と一緒になった。
その釣果を聞くと、小ぶりだが7ハイだったそうな。
ーくやしい!
しばらくは、このタコ病の高熱にうなされそうだ。

本日釣果
 真タコ  800グラム 2ハイ

























The END
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