2008年1月25日(火)  湊寄りの堤防
              午後1時10分〜午後5時
ノビタの釣り天国



     求めよ、さらば与えられん!
   
                                   
   幕が下りる夕暮れ
決意!
午前6時15分。
まだ外は薄暗い。
パジャマのまま玄関を出て、門にある受箱に新聞を取りに行く。
予報では今朝の気温は零下7度だったが、肌で感じる寒さはそれほどではない。
東側に伸びる黒々とした家並みの上に、ピンク色に染まった空が広がっていた。

中天から西の群青色の空に雲はない。
ひさびさの真っ晴れだ。
風もなく、清々しい。
体中に元気が湧いてくる。
今日なら、なんでも可能になるかも。
ーよし、今日は勝負に出てみよう!

風の便り、尻切れトンボの情報、ちまたの噂、全てパッとしない。
しかたがないと、安易に「我と来て 遊べや親の ないメバル」と小メバルだけ追っていると。
”見果てぬ夢を追う”という看板が、もの笑いに。
此処は男の意地の見せどころ。
行こう!まぐれや、奇跡や、偶然などの援軍を引き連れて。
「Go to break!」
英語で、
「当たって砕けろ!」
だ。

          
風と波が
竿を並べ終わって3分後
午後1時、現場着。
ナメタガレイ狙いの1本目準備完了し、仕掛けを堤防下に落とした途端に根掛かり、餌もろとも仕掛けを1個ロスト。
ナメタガレイ狙いの竿3本、マコガレイ狙いの竿2本を並べ終わったのは、午後1時25分。
空は”太陽がいっぱい”なのに、西からの風がビューー、ビューー吹いていた。

午後1時28分。
根掛かりしていないかの確認と、少し誘いをかけてみる目的で。
初めに仕掛けを落とした竿を少し持ち上げてみた。
と・・・。
グイ、グイ、グイと竿先が下に引っ張られる。
ーアタリだ!
そのまま竿を堤防の上に置くと。
竿先に付けた鈴が、
「リン」、「リン」、「リン」
とお辞儀をしながら小さく鳴った。

後ろを通りかかった釣り侍が立ち止まって様子を見ている。
この大事な場面に、風が竿先をブルブル揺すって邪魔を。
竿先のお辞儀が止まった。
ー・・・?
3分ほど待って、
「ドンコでしょう」
と後ろで見ている釣り侍を牽制しながら竿を持ち上げると。
















ググッ、ググッ、ググッと手応えを感じたが、リールを巻き敵を持ち上げてくる途中は、竿が風の抵抗を受け敵の重さがよく分からず、小ぶりなドンコだと思っていた。
だから。
ザップン、ザップンの海面に、良形のカレイが浮かんだ時には、思わず「ワオーー!」と叫んでしまったヨッ。
慌てて、隣りにいた釣り侍に竿を持ってもらい、タモを組み立てて引き上げたのは、45センチのマコカレイ!
この瞬間。
ヘンデル作曲オラトリオ「メサイア」の、『ハレルヤ』の合唱が天高くこだまする。
もし今、ミロのビーナスが目の前の海に裸で出てきたとしても、
「邪魔だから消えてくれ!」
と叫んだかもしれない。

本日釣果
    マコガレイ  1枚  45センチ
    ドンコ     1匹   25センチ


















The END
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