2010年6月7日(月) 午前3時半~午前4時半  某堤防
那珂湊 水温 
15.5度 <潮>長潮 満潮 12:06 干潮  6:14
ノビタの釣り天国


       特筆大書の日

                                         98匹!
1足が目標
東天が白みはじめた。
夜明け前の暗闇の中、ヘッドランプの灯りで準備をしていた。
西から弱いが冷たい風が吹いてくる。
隣りで釣りをしている影法師は近所のSさん、午前3時に来たと言う。
Sさんはここ3日アジを追って最高は1日に3匹、ボーズの日もあったという。
今日は4日目、口には出さぬが”大旱(だいかん)に雲霓(うんげい)を望む”心境のようである。

そんなSさんに、今日は一足が目標ですと言うと、
「そうですかー」
とためいきをつかれた。
Sさん、まともにとったらしい。
あわてて冗談ですよ、と前言を翻したのだが。
この冗談が、”瓢箪から駒”になるとは、お釈迦さまでも知らぬ仏の予測がつくめえ。

今日も始めから入れ食い!
ノビタが来る前に、Sさんは1匹釣っていた。
午前3時半。釣り開始。
まだ暗い足元の海に仕掛けをドボーン!と落とすと同時に。
竿を持つ手にヒクヒクヒクと振動が。
ー入れ食いだ!
陸に上がってきたのは、17~8センチの小アジ2匹。

仕掛けを海に戻し、竿を堤防の上に置いた途端に。
「リリン、リリン、リリン・・・」
と鈴を鳴らしながら竿先が”へ”から”の”の字に変化していく。。
ー重い!
リールをギリギリと巻いてきた。
なんと2投目にして、10匹のアジが鈴なりになって上がってきた。
この勢いは止まらない。
まるで海が爆発したような騒ぎだ。
となりのSさんも、夢中になって釣っている。

           
爆釣の朝
訓練された軍隊のように
何度目かに12本針すべてにアジが付いた、パーフェクトだ!
とよろこんだのも束の間、仕掛けを見ると上部がゴチャゴチャに絡まっていた。
この掻き入れどきに・・・。
仕掛けが絡まるトラブルは2回、それを解くのに数分ロス、これが釣果に大分影響したと思う。
入れ食いは午前4時15分で終った。
ピタッと当りが止まり、以降海は沈黙した。

”其の疾きこと風の如し”
よく訓練された軍隊のように鮮やかな引き際ではないか。

隊長が、
「突撃!」
と号令すると、一斉に捨て身で突撃し。
「撤収!」
と指令が飛ぶと、最後の一兵卒まで瞬時に戦場を去る。
その一糸乱れずの行動は、驚嘆に値するよ。

次のターゲットは・・・
午前4時半。
敵のいない戦場に見切りをつけ、納竿。
Sさんは、もう少し粘るそうなので先に帰ってきた。
わずか1時間で98匹の戦果は過去にない。
Sさんもノビタと同じくらい釣り、大願が成就したようだ。
今日は特筆大書すべき日になった。

我が家に帰宅してのんびりお茶を飲んでいると、携帯電話の呼び出し音が鳴った。
携帯を耳にあてると、
「大物だよ、大物!」
と、かたさんの叫び声が耳穴に飛び込んできた。
今朝、彼は釣ったアジを餌にしてヒラメを狙い、40センチオーバーの本命をゲットしたと言う。
ーヨッシャー!
アジ課程は合格点で修めた、次はヒラメ課程だ!

本日釣果
 アジ 17~23センチ 98匹

The END
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