2010年10月17日(日) 午前6時10分~午後2時50分 某沖堤防(タコ釣り)
那珂湊 水温 
21.3度 <潮>中潮 満潮  8:31 干潮 12:15
ノビタの釣り天国


       恨み骨髄の負け戦


                                   たった1ハイ
日曜はダメよ
今日は日曜。
ギリシャ映画に、「日曜はダメよ(never on sunday)」というのがある。
美人娼婦イリヤが、日曜は客はとりませんという意味であるが。
そんな映画の題名のような、
”日曜はダメよ”の1日であった。

やはり休日、
堤防は釣り客で溢れ、タコ釣り師も多く、
タコを探る場所が極端に少なかった。
それだけではなく、タコの棲みかも空き家ばかり。
そんななかで、
デパートのバーゲンセールのように、
血眼でタコを奪いあうようなタコ釣りであった。

元気を出して
午前6時、沖堤防着。
朝のうち雲が多く北よりの風が吹いていて、肌さむかった。
釣りを開始したのは、午前6時10分。
釣り客で混雑する堤防を、その隙間をぬってのタコ探り。
1時間、2時間、3時間・・・・・・5時間経過。
まったく「あたり」なし。

前方を行く3人のタコ釣り師も、
「ノーヒット、ノーストライク、ノーフイッシュ」
である。
いつか青空が広がり、堤防も海もまばゆい陽光に満ち溢れ、
ジャンパーを脱ぎ捨て、ワイシャツ1枚になっていた。
毎度のことながらヘトヘト、ヨロヨロ、フラフラ。

どこからか、
薬師丸ひろ子が歌う竹内まりやの『元気を出して』が聞こえてくる。

   薬師丸ひろ子の「元気を出して」

涙など見せない 強気なあなたを
そんなに悲しませた人は誰なの?
終りを告げた恋に すがるのはやめにして
ふりだしから また始めればいい
幸せになりたい気持ちがあるなら
明日を見つけることは とても簡単
・・・・・・

竿をシャクル腕が痛くなり、足を引き摺りながら、
ーあきらめたらあかん。
ひょっとすると、すぐ先で女神が微笑んでいるかもしれないじゃないか。
と自分を励ましながらタコを探り続けていると、
午前11時過ぎ、やっと小ぶりなタコを1ハイゲット。
少し元気が出てまた探り続ける。
バラシ2連発
午後12時35分。
仕掛けが海底に張り付いた。
竿に力を加え、持ち上げてみたがピクリともしない。
これは根掛かりではない。
ーあたりだ!

その瞬間、
ベートーベン交響曲第九番『歓喜の歌』が、大空に鳴り響いた。
5分ほど待ち、
たるませていた道糸を気づかれないように張り、
「ソレーーッ」
と一気に竿を持ち上げると、
ーアッ!
竿先から10センチほどのところで、道糸がプツン!
道糸がいつの間にか傷ついていて、そこから切れたのだ。

そして午後1時10分。
また、あたり。
海底に張り付いた様子では、今度も大きい。
ー今度こそ。
「南無八幡大菩薩、我に味方くだされ!」
と叫びながら竿を持ち仰け反ると、持ち上がった。
ー重い!
心臓が早鐘をガンガン打ち続ける。
そして、とうとう水面に大タコが浮上。

そのまま一気に堤防に引き上げようとした。
と・・・。
針がはずれ、
「バカめ!
 お前ごときに釣られる俺さまじゃないよ」
と大タコは、ゆっくり海底に去って行った。
逃げたところを何度も探ったけれど、二度と掛かることはなかった。
恨み骨髄のバラシ2連続。ーああ

納竿
午後2時50分、納竿。
「勝つことばかり知りて、
 負くることを知らざれば、
 害その身に至る」
  (徳川家康)
良い経験だったとあきらめよう。
でも、反省すべき点は、あれもこれも結構大変なり。

本日釣果

真タコ  350グラム  1ハイ

The END
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