2011年5月9日(月)
       那珂湊 海水温 14.7度
             大潮 満潮 7:08  干潮 14:45
ノビタの釣り天国


       常磐沖はマコガレイが満開!

                                      つ抜けは持ち越しの9枚!
船のカレイ釣りは芸術だ!
「おヒマならきてよね
   わたしサビしいの
なんて海底に沈めた餌に、カレイが食いつくのをジッとただ待っているのが陸っぱり。
それは、木の根っこにブツかって気絶するウサギを、ひたすら待ち続ける百姓に似ている。
人生そんなに長くはないんやで。
ただ待つだけの釣りなんて、時間の浪費やないか。

あっしは船でカレイを追う、お先に御免!
船のカレイ釣りは、ときにフラメンコを連想させるんやで。
錘で海底を小突いていると、
いつか眼の前に華やかなフレメンコのショーが展開し、
魅力的な若き雌豹のようなダンサーが、
《カタカタカタ、カタンカタン、オーレッ!》
と、カスタネットやギター、ボンゴのリズムにあわせ、
サバテアド(足踏み)し、雄を誘惑する。

     
フラメンコのように
この衣装(仕掛け)とサバテアドの振り(海底を小突く)が、勝敗を決める。
船のカレイ釣りは誘いが全て、その技は芸術である。
この魅力に、どれほど多くの釣り師が夢破れて戦場に散ったことか。
そして、
これまでどれだけ授業料を納めたことか。
それなのに、いまだ極めるにはほど遠い。
孔子曰く、
「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ」


そこは釣れないぞ!
午前5時25分。
マコ命の船が那珂湊港を出港した。
同船同夢の釣り師はノビタも含めて5人。
いずれも百戦錬磨の古兵ばかり。
今日は、近藤勇船長おすすめの右舷ミヨシ寄りに釣り座を取った。
はじめ違う釣り座を選んだら、そこは絶対釣れないぞ、
とほぼ強制的に移動させられたのだ。
船長もノビタに同情して、なんとか今日は釣らしてやりたいと思ったのかしらん。
期待に応えて、今日こそは・・・。

と、
岡村孝子の『夢をあきらめないで』を聞きながら、静かに闘志を燃やした。
いまは、東日本大震災の応援歌としても使われているようだけど、
われわれ釣り狂への応援歌にも聞こえてくる。









                                         
朝はうねりがあった
はじめの1匹
朝はうねりがあった。
船は、飛沫を上げながら真っ直ぐ沖へ。
20分ほど走ったところで停止。
午前5時45分。
釣り開始。

仕掛けは4個持参した、全て自作。
はじめに選んだのは、本邦初演だがこれは良いと思った一品だ。
天秤を含めた全長73センチ、針は丸海津13号3本仕掛けでハリスの長さは6センチ、そのチモトにエッグボールと赤い毛を付けてみた。
船が揺れるので座ったまま、一振り入魂の第一投。
《ドボーン!》
とモスグリーンの海中へ、仕掛けが飛び込んで行った。
水深35メートルほど。
錘が海底に着地したところで、糸フケを取り小突いた。
4~5回海底を小突いた時だった。
                                     
本日ヒット仕掛け(全長73センチ)
《クックク、クックク、クックク・・・・》
ーまさか?
でもこの引きは、間違いなくカレイ。
いつものように脳みそが一瞬にしてピンク色に染まった。
「エンヤードット、エンヤードット・・・
と海面に引き上げ、隣りの百戦錬磨にタモ入れしてもらった。
はじめの1匹は、35センチのマコガレイ。
少しこぶりだけれど、船中トップを切った1匹であった!

戦いは勢いである。
孫子曰く、
”激水の疾き石を漂わすに至るは勢いなり”。
仕掛けを海に戻し、また2~3回シャクルと。
仕掛けに飛びつくようなアタリ、続けて《クックク、クックク、クックク・・・・》と敵の憤怒が手元に。
2匹目は40センチ近いムシガレイだった。

            
40センチ
隣りは不調
午前7時までに5匹を釣り上げた。
この時、隣りの百戦錬磨はまだ1匹しか釣っていない。
ノビタがカレイを海底から引き上げていると、
その度に、唖然、呆然、破顔し、
「アア、アア、アア・・・」
と意味不明の言葉を発していた。
この優越感、たまらんばい、ホント。

百戦錬磨は何度も仕掛けを変える。
隣りは何をする人ぞと覗き。
ーん?
 その質素な仕掛けではネェ~、カレイが見向きもしないのでは?
 そのシャクリ方では、カレイも近づきませんよ。
 餌はそれでは多すぎ、一口で食べられる大きさでないと。
なんて声を出さずに、おせっかい。

後半不調
午前7時までは、確かに得意の絶頂にいた。
この時、船中、ダントツのトップだったから。
この時、
今日は間違いなく竿頭だと思いましたね。ーホント。
ところが、7時を廻るとアタリが遠くなり、午前9時半までにやっと2匹追釣しただけ。
まずいことに、
本日のアタリ仕掛けがフグにハリスを切られ、やむなく仕掛けを交換することに。
そのせいもあるのか、以降アタリが極端に遠くなってしまった。
                                               
身厚でした
隣りの百戦錬磨は後半盛り返し、
数は5匹と伸びなかったが、50センチ近いマコガレイを2匹も釣った。
午後0時、沖上がり時刻に。
その時、
ひさびさの《クククッ、クククッ、クククッ・・・・》が。
滑り込みセーフで、40センチほどのマコガレイ1匹追釣。
近藤勇船長、今日はロスタイム10分取ってくれた。
ただしノビタは最後の1匹を釣ったあと、納竿していた。
このロスタイムに、船中でバタバタ釣れた。
午後12時10分、沖上がり。

今日は船中、5~10匹でノビタは2番だった。
竿頭は、そんなに遠くないのでは?

本日釣果
マコガレイ  35~40センチ  6匹
ムシカレイ  25~42センチ 3匹
アナゴ    92センチ    1匹

The END
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