2012年9月12日(水)  午後5時半~午後8時
       那珂湊 海水温 22.5度
        那珂湊港の潮汐 若潮 満潮 14:16  干潮 19:35
ノビタの釣り天国

       
2012年9月12日(水) 那珂湊のアジ釣り



             恐い夜だった!



                                           これで良し
釣り馬鹿の話し
「我思う、故に我有り」
 (デカルト)
釣り好きな人を、あいつは釣り馬鹿だよ、と他人(ひと)は言う。
どうも昔から釣り好きは、馬鹿の見本のように言われてきた。
イギリスの辞典で、『釣り』の解説を見ると、
「長さ数フィートの竿の、一方の端に糸と針がついていて、他方の端には馬鹿がついている」
と書かれているそうな。

江戸時代の川柳にも、
 三代馬鹿で 釣り名人
 たわけ同士の 馬鹿くらべ 釣人見人
 馬鹿はまた 釣りに行ったよ お上がりな(女房の浮気)
 形がでますかと たわけが 馬鹿に聞く
など、釣り人を馬鹿にした川柳が多い。

ーでもね。
 気にするなかれ。
釣り士ヘミングウェイは、『老人と海』でノーベル文学賞を受賞した。
日本の文豪にも釣り好きが多い。
知っているだけでも、井伏鱒二、幸田露伴、開高健、夢枕獏、山本周五郎、壇一雄、
坂口安吾、火野葦平、團伊玖磨、室生朝子(室生犀星の娘)がいる。
さて、馬鹿が文豪になれますかネェ。

江戸時代の俳人、絵師であった与謝蕪村も釣りが好きで、釣りの句を多く詠んでいる。
でもあまりうまくなかったのか、こんな句も残した。
「かなしさや 釣りの糸吹く あきの風」

今宵もアジが待っていた
昨夜は、雷注意報が出ていたので中止。
案の定、深夜物凄い雷の来襲で眠れなかった。
本日、夕刻、ネットで雨雲の予報を確認し、那珂湊港へ出撃。

午後6時半、釣り開始。
さすがに今日はウイークデー、釣り人の影はまばら。
いつものポイントには誰もいなかった。
闇が港に押しかけ、どんどん船や建物を黒く染めていく。
北からの風がヒューヒュー吹いていた。
海面は黒々とした小波で覆われ、係留している船が岸壁に船体をぶつけギーギー悲鳴を上げていた。

釣りを開始してから5分。
黒い波間に踊る赤い電気浮子が、沈んだ。
15~6センチのアジだった。
今夜もアジが待っていてくれた、と一先ずホッ。
このあともポツポツと6匹が、でも午後7時を過ぎると極端にアタリが遠くなった。

恐怖の三連発!
コマセを蒔こうと柄杓をコマセ入れに入れようとした時。
「ギョッ!」
そこに見た物は。
握りこぶしを2つ合わせたほどの真っ黒いドブネズミ。
ノミの心臓が破裂しそうに。
「コラーッ!」
と怒鳴ると、別に慌てるでもなく悠々と闇に消えて行った。
なんともずうずうしい奴だった。

一度あることは二度ある。
しばらくすると、
「ガシャッ!」
と大きい音が耳に飛び込んできた。
ーヒエーッ!
と一瞬、ノミの心臓が停止した。
見ると、そこに竿を片手の黒い人影。
そのまま、ゆっくり行き過ぎた。
堤防の端を探り釣りすしているメバル釣り士のようだった。

しばらくすると、止めの一発が。
「ザッ!」
と闇から不気味な音が。
ヘッドランプに浮かんだのは、体長1メートルを超す真っ黒い犬。
ノミの心臓が、一瞬、凍りつきました。
全身から冷や汗を流しながら、それでも目をそらさず犬を睨んでいると。
「お前のような小物を相手にしている暇はない」
とつぶやきながら、悠々と闇に消えて行った。
この時ほど、自分が小物であったことを喜んだことはなかったですね。

午後8時。
ノミの心臓が大分、ズタズタになったので、これ以上は耐えられないと納竿。

本日釣果
アジ   15~20センチ  13匹


The END
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