2013年9月10日(火) 晴れ  低い波あり
       那珂湊 海水温 22.3度
     那珂湊港の潮汐 中潮 満潮  7:02  干潮 12:25
ノビタの釣り天国

       
2012年9月10日(火) 午前5時15分~午後12時半 那珂湊沖の5目釣り


       準主役と脇役だけでした


                                 主役のいないクーラーボックス
魚はいないぞ!
午前4時半、黎明の那珂湊港。
まだ沈黙と闇が港を埋めていた。
東の空が微かに青白い。風は無いが涼しい。
釣りの準備をしていると明るくなった。

すると、
「おはよう、今日はな~んも釣れネェど」
と言ながら那珂湊の名人が岸壁に立った。
最近、船に乗っているのか聞くと、1ケ月以上乗っていないと言う。
どうして釣れないのか聞くと、
「台風が来て海かき回せねェとダメだ」
なんだかピントはずれの答えが返ってきた。
思わず笑うと、「絶対、釣れネェ、まちげねェ」と向きになる。
その根拠の無い自信には、迷いもないようだ。
こういう人間の言葉は当るのである。

わたしが、
「きのう、船長がタコの仕掛けも用意して来いと言ったけど」
と言うと、
「タコなんかいねェよ、タコが食う魚がいネェのにタコがいるわきゃあんめェ」
と一蹴された。
「釣れネェ、釣れネェ」とぼやきながら、名人は右舷の中央に釣り具を運んでいた。
ー前途に希望がないのに、何で船に乗るのだろう?
 わかんないな~

         
テンヤ仕掛け
転んでもただでは起きぬを確保
今日の釣りは。
主役は真鯛、準主役は花鯛と決めていた。
これまで真鯛は高嶺の花であり遠くから敬う魚、すなわち敬遠していた。
でも一生は一度きり、清水の舞台から飛び降り脳震盪(のうしんとう)を起こす覚悟で挑むことにした。
もちろん仕掛けは一つテンヤである。

今日の乗客はわたしを含めて5人。
出船直前、アジ釣り用の10本針サビキ仕掛けを配られた。
”転んでもただでは起きぬ”ためのアジを狙うらしい。
午前5時5分、出航。
10分ほど走ったところでサビキ釣り開始。
わたしは仕掛けが絡まり参加できない。
でもこの時は、全員空振り。
                                        
暁の海へいざ行かん
場所を移動した第二戦に、私も参加。
水深7メートル。
50号の錘が底につくかつかないうちに、ガタガタガタとアタリがきた。
第一投で、20~25センチのアジが3匹。
なんでもよろし”弘法、筆を選ばず”私は魚を選ばず。
アジの足は速い、3度ほど仕掛けをおろすとアジは消えてしまった。
午前6時、アジ戦はノーサイド(試合終了)。

渋い釣り
近藤船長は5目釣りの戦場へ。
船は、幾重にも連なる低いうねりを掻き分け掻き分け北東に30分ほど疾走。
午前6時半。
第2戦がはじまった。
わたしの仕掛けは、錘60号を付けた胴突5本針の花鯛仕掛け、それにに沖アミを付けて水深30メートルの海へドボーン!
この時点ではまだ一つテンヤ仕掛けを使う勇気が湧かなかったのでゲス。
しばらく海底をトントンしたけど応答なし。
背中合わせの右舷ミヨシの百戦錬磨が、30センチ級のショウサイフグを2匹釣っていた。
ーそんな悪役はいんねーよ。
と声を出さずにつぶやいていると、わたしにも来てしまった。

船は魚を追って何度も移動を繰り返す。
そして。不発。不発。不発。
精神がゴムのように弛んできたころ、ククッ、ククッ、ククッ・・・のアタリが、引き上げる途中もキュイーン、キュイーンの反撃あり。
船上に上がったのは、22~3センチの花鯛であった。
体は小さいが、準主役登場。-ホッ
このあともポツポツきたが規格外ばかり。
すべてリリ-ス。

     
不毛の海だった
左舷大トモで一つテンヤで攻めていた百戦錬磨が、30センチ級の真鯛を釣り上げた。
われも続けと5目釣りを止め、一つテンヤの竿と仕掛けに交換。
と・・・。
左舷大トモの百戦錬磨が、50センチ近いホウボウを釣り上げた。
ー今に見ていろ俺だって。
その今が来ない、テンヤを引き上げチエックすると、餌の冷凍エビが知らぬ間に齧られていた。


カンパチを頂く
一つテンヤで1時間攻めたが反応無し。
一つテンヤ戦は、予想通り、いや予想外か、玉砕!、竿を仕舞う。
このままではすまされない、”勝敗は兵家の常”そのうちリベンジすっぺ。
そして。
胴突の5目釣り仕掛けに戻したのだが・・・。
釣れるのはベラとフグだけ。

那珂湊の名人は、朝釣ったアジを泳がせて30センチ級のカンパチを1匹釣り上げた。
横道にそれるが、
30センチ級のカンパチをカンパチと書くと、それはショゴと呼ぶのだと教えてくれる人がいるそうな。
ショゴはマニアックな釣り師の専門用語、みなさんに理解してもらうために私はカンパチで通すことにした。
名人が釣ったカンパチは、私が頂いた。
このカンパチ、10年前に釣ったカンパチと姿形がまったく同じ。
劉希夷(りゅうきい)の漢詩『代悲白頭翁』の一部、
「年々歳々 魚(花)相似たり、歳々年々 人同じからず」
が身につまされる。
年々歳々老いていき、お前と戦えなくなる日も近いオレ。
ああ切ないな~。

午後12時半、沖上がり。
名人も今日はアジとカンパチ1匹だけであった。
やはり魚はいなかった。

本日釣果
アジ   20~27センチ  32匹
カンパチ  34センチ    1匹(名人から頂く)
花鯛    20~22センチ 4匹(このサイズ以下はリリース)

The END
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