2012年11月2日(土) 午前6時10分~午後12時 那珂湊沖のタコ釣り 目標は達成したけど・・・ 目標は達成したけど・・・ 目標は5匹 夜明け前の那珂湊港。 まだ闇は濃かった。 岸壁に連なる船と船の隙間で、夜討ち朝駆けのヘッドランプの灯りがいくつもチラついていた。 見にいくと、マイワシを岸壁真下で盛んに釣っていた。 1時間ほど観戦したあと船に戻り、熱いコーヒーを飲んでいると、暗闇から「おはようございます」と元気な声が。 船のスタッフ、小室さんだ。 彼は昨日、タコを9匹釣ったと話し、形は今一だけどそこそこに楽しめますよと言う。 私の目標は5匹ですと答えると、嘘でしょと小室さんは笑ったが、内心は10匹が目標だったのです。 ところがまさかまさか、神様がその5匹の約束を守り船中最下位になるなんて。 これは、不幸中の幸いだったのか、幸(さいわい)中の不幸だったのか。 釣り場は岩礁地帯 本日、同船する人は5人、なかには生まれてはじめてタコを釣る人もいた。 右舷に4人、左舷に2人、私は左舷のミヨシ。 空は白い雲で覆われていたが、風もなく海も穏やかだった。 タコ釣りの仕掛けは、40号のより糸のロープの先に餌のサンマを丸ごと1匹付けた錘120号のタコ天仕掛け、海底をその仕掛けでトントン小突きタコを誘って釣る。 釣り場は、ゴツゴツした岩礁地帯なので根掛かりしやすいが、仕掛けは一個1200円と貴重なのでそんなにロストできない。 私は根掛かりを恐れ意気地なし全開で小突くのだが、この仕掛けロスへの過剰防衛が釣れない理由の一つだったのか。 応答なし 釣り場は那珂湊沖、水深7~8メートル。 釣りを開始したのは、午前6時10分。 「タコさんおりますか、お食事を用意してきました、応答願います」 と呼びかけながら、海底をコツンコツンと小突くこと1時間、応答なし。 午前7時10分、左舷の大トモの人が1匹釣り上げた。 (今度は俺だ!)と、意気地なしを張り倒し、根掛かり覚悟で海底を小突いたのだが、応答なし。 午前8時に船中トータル12匹、ところが私はまだその中に入っていなかった。 はじめの1匹 午前9時過ぎ、錘を超える重さを感じ、仕掛けを引き上げようとすると。 操舵室から船長が飛出してきて、タモを持って構えた。 後ろや隣りの人の目が、私に集中。 引き上げる重さで大きさは分かる、「船長、おかまいなく」と叫んだのだが・・・。 そして、「おそくなってゴメンネ」と浮上したのは、400グラムほどのタコ。 それをタモで掬った船長、「かわいいけど、1匹は1匹だ!」と大声を、私は慌ててタコをネットに仕舞ったよ、ーったく。 左舷大トモの彼が竿頭 ミラクルな出来事 左舷大トモの人が、午前10時過ぎ「ゴールデンタイムじゃ」と叫びながら入れ食い、わずか10分たらずに5匹もタコを釣った。 それを垂涎の眼(まなこ)で眺めていた私には、とうとう最後の最後までゴールデンタイムは来なかった。 なんとか時速1匹のペースで、彼のあとを追うのがせいいっぱいだった。 そしてまた根掛かり、4つめの仕掛けを失った。 と、その直後「根掛かりした仕掛けでは?」と、後ろで小室さんが叫んだ。 たまげた! 根掛かりした私の仕掛けを、後ろの人がタコ天仕掛けで拾ったのだ。 このミラクル、感嘆を通りこして驚嘆であった。 沖上がり 午後12時、沖上がり。本日の釣果、400グラム~1キロの真タコ5匹、船中最下位。 初心者が7匹、そして竿頭が14匹。少なくとも10年タコを追い続けた私が、最下位とは。思いどうりにならないことばかり、いつも負け戦、それがおいらの人生か。 今日も『酔歌』の一節、「甲斐なきことをなげくより来りて美(うま)き酒に泣け」 をつぶやきながらほろ苦い赤ワインを啜り、あれが悪かったのか、これが悪かったのかと、2嘆、3嘆。 本日釣果 真タコ 400グラム~1キログラム 5匹 帰りしな小室さんより2匹を加えて頂く、感謝、感謝。 The END |
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