2014年4月25日(金) 快晴&ベタ凪
       那珂湊 海水温 13.2度
     那珂湊港の潮汐 若潮 満潮 12:37  干潮  6:59
ノビタの釣り天国

       
2014年4月25日(金) 午前5時半~午後12時5分 大洗沖


     
   大洗沖の座布団カレイ釣り


                                  
マコカレイ3匹
最大の関心事とは

我、思う。
オバマ大統領の日本訪問なんて、どうでもよいと。
ウクライナ危機と北方領土問題、なるようにしかならないと。
我、極楽トンボの最大の関心事は、沖にいるマコガレイしかない。
今年は沖のマコカレイ、群が薄い。
海底の住宅事情は悪くないはず、なのに海底は過疎化が進んでいる。
カレイも、少子化が問題なのかな。

でも世界の七不思議。
そんな厳しい状況下でも、隣りの人は釣る。
左舷側で俺が釣る時は、左隣りが。
右舷側で俺が釣る時は、右隣りが。
それぞれ船中のトップを競う数を釣る。

これは揣摩臆測(しまおくそく)だが、ひょっとすると俺が誘ったカレイが、隣りの仕掛けに飛びつくのでは。
海底で、甲斐バンドの『裏切りの街角』が起きているのかも。
手を振りながら俺に近づいてきた彼女が、俺をパスして隣りのふざけた野郎に飛びつくような。
サッカーで言うなら、アシストしたボールを、ストライカーがゴールするような。
俺は、アシストマンにされているのかも。
舞台で言うならば、たんなる脇役。
ーなんてこったい!

       
今日も釣り日和
運命の岐路
午前4時。
那珂湊港着。
まだ暗い。
赤みがかった群青の空に、バナナのような三日月があった。
T船の前に、先客の車が6~7台並んでいた。
その中から黒いシルエットが現れた、ーアッ!かたさんだ。
偶然の出会いである。
こむさんから電話があって誘われたらしい。

船の釣り座、第一希望はすでに先客がいたので、その隣りいつもの左舷ミヨシ寄りで釣ることに。
これが運命の岐路になるとは、この時点では思いもしなかった。
結果、先日と同じく隣りの第一希望の席に座った先客に、大差をつけられてしまったのだ。

応答無し
本日乗船者は13人。
沖の座布団カレイに熱を上げる釣り士は多い、平日でもこの混みようだ。
午前5時5分、出航。
海はベタ凪、朝のうち爽やかな風が吹いていた。
雲一つない空と、縮緬皺の海面は朝の光りで満ち溢れていた。
船長の合図で、俺を除く全員が仕掛けを海に投入。
                                           
  鏡のような海
俺は出遅れた。
竿のガイドに絡んだPEラインを外す作業に、手間取っていたのだ。
そして、皆さんから遅れること10分。
午前5時半。
一振り入魂の第一投。
「コモ・エスタ・セニョリータ(お嬢さんお元気ですか)」
と、呼びかけながら海底を錘でトントン小突く。
10分、20分、30分、40分、・・・1時間、2時間、片道電話のまま時は過ぎて行く。

一陽来復の1匹
と・・・。
午前7時半。
ググッ、ググッと、電撃が道糸から竿の穂先に達した瞬間、頭上の暗雲がブッ飛んだ。
ー落ち着け、落ち着け。
竿先を海面に下し、待った。
竿の穂先がヒクヒクお辞儀を繰り返している。
数秒後、ソロソロと穂先を持ち上げると、ドンドンドンと怒髪天を突いた。

問答無用と強引にリールを巻く。
3~4回、強い追撃を交し船上に引き上げた。
一陽来復の1匹は、43センチの本命マコガレイだった。
これで第一幕終了。
このあと次の幕が開くまでの長いこと、1時間、2時間・・・。

天、我に味方せず
私の左隣りの釣り士は、私をあざ笑うが如く次々と良型を上げていた。
彼と私との間隔は1.5メートル、その1.5メートルが明暗を分けた。
仕掛けも、餌も同じ。
小突き方は、むしろ俺の方がうまかった。
それなのにそれなのに。
ひょっとすると海底では・・・。
俺の小突きに誘われて近づいてきたカレイが、すぐ目の前にある隣りの餌に飛びついているのか。
もしこれが事実だとしたら、これは悲劇であり喜劇だぜ。

午前9時半、待望のアタリ。
重量感のある獲物、引き上げる途中何度かやったりとったり。
世の中甘くはなかった。
ナント!、途中で左隣りの釣り士の道糸が絡んできたのだ。
そのまま海面まで引き上げ、そのままの状態で絡んだ道糸を外していると、座布団カレイは大きく水面で跳ねたと思ったらそのまま海底にご帰還してしまった。
「運がないときや、百足(むかで)もこける」
痛恨、落涙、号泣のバラシであった。
                                            
お~い釣れたか?
最後の1匹
なんとか2匹目を釣り上げたのは、午前10時。
1匹目を釣ってから実に2時間半経過していた。
3匹目は、劇的であった。
船長の「終りにします」の合図の直後に、本命のアタリを受信したのである。
この合図が数秒早かったら、この3匹目はなかったのだ。
最後の最後まであきらめるなかれ、ということか。

午後12時5分、沖上がり。
今日も左隣りは10匹と、船中2番目の成績だった。
ー悔しい!
「おこるな しゃべるな むさぼるな
 ゆっくりあるけ しっかりあるけ」
 (山頭火)

本日釣果
マコガレイ  40~43センチ  3匹
フグ      27~28センチ  2匹

The END
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