2014年5月16日(金) 快晴&少々うねり
       那珂湊 海水温 15.2度
     那珂湊港の潮汐 若潮 満潮  3:54  干潮 10:55
ノビタの釣り天国

       
2014年5月16日(金) 午前5時35分~午後12時15分 鹿島灘沖


     
   久々の快挙


                                  
マコカレイ6匹とおまけ
奇跡か偶然か

「心配ないからね 君の想いが
 マコ(誰か)にとどく 明日がきっとある
(『愛は勝つ』by KAN)
と、応援歌を胸中に、今日も鹿島灘沖に座布団カレイを追った。
そして。
ー来た。釣った。勝った。
本日、挑戦したのは7人、映画じゃないけどいずれも剣豪級の7人の侍。
その兵(つわもの)たちをバッタバッタなぎ倒し、この俺が船中2番目の戦果を挙げたのだ。
これは奇跡か、偶然か、はたまた必然だったのか。

勝って兜の緒を締めろ。
ーなぜ勝ったのか?
 なぜ2番目だったのか?
負けた時と同じように、ますます謎が深まるばかり。
そして。
マコ菌に、お頭と心を100パーセント侵された俺は、ますます深みにはまって行く。
これを治癒する薬はこの世にはない、ただひたすら侵され暴走するだけだ。

マコカレイは気難しい。
なかなか餌に食いつかない。
特に、常磐沖から鹿島灘沖のマコカレイはスレッカラシが多い、プロでも5匹がやっとの釣り。
心に生傷が絶えない釣りである。
それでも、
ーやめられない とまらない

マコ病の重症患者たち
午前3時半。
那珂湊港着。
まだ夜が濃い。
建物や船が闇に黒々と沈んでいた。
風が無いせいか暖かい。
群青の夜空に、少し歪(いびつ)になったオレンジ色の月が浮かんでいた。
今日もどうやら釣り日和になりそうだ。

    
   早朝の那珂湊港
近藤船長の船の前には、すでに3台の車が止まっていた。
ロシナンテを車の側に止めると、車から人が出てきた。
彼は、昨夜から来て釣り座(左舷とも)を確保し、酒(缶ビール)を飲みながら出船を待っていたと言う。
もともと彼は鮎釣りが専門だったが、先日、友人に誘われカレイを釣りに来て、強烈なマコ菌に罹ったらしい。
その日、彼は2匹だったが、トップが19匹。
ーこの差は何だ?
と負けず嫌いの彼は、俄然闘志がわいたそうな。
以来、鮎釣りを忘れマコに没頭中だと云う。

彼と話していると、常北町の名人がやってきた。
リロン派で、初心者が聞いたらなるほどと思うようなリロンをぶちかます。
残念ながら彼のリロンはトークン・オンリー、実際はいつも俺と最下位を争っている。
今日も一説ぶっていたが、馬の耳に春風と聞き流していた。

荷物を船に運んだ。
今日は、第一希望の左舷中央を確保できた。
薄暗い船上で釣りの準備をしていると、
「おはようございます」
と、俺の隣りミヨシ寄りでこむさんが手を上げた。
彼もマコ釣りの名人である。
この時。
俺は、こむさんを目標にすると宣言した。

敵を知り、己を知らば百戦危うからず。
さっそく彼の仕掛けを、常北町の名人と一緒に拝見させてもらった。
ー驚倒!
その仕掛けの凝っていること、美しいこと。
なんとま~、そのまま額縁に入れて飾っておきたいほどの仕掛け。
まさに芸術品である。
こむさんの仕掛けと比べたら、俺の仕掛けなんて小学生の工作である。
この小学生の工作が、こむさんにどれほど対向できるか、胸中また闘志の炎が燃えてきた。

                                      
今日も釣り日和
渋い釣り
すっかり明るくなった、午前4時半。
「おう!名人の車だ」
と、どよめきが起こった。
常北町が言う、彼がダントツの19匹釣った名人だと。
名人は場所を選ばない。
一番最後に来て、右舷側の空いている所に荷物を運んでいた。

午前5時5分。
ー出航!
よく晴れていたが、外洋は少々うねりがあった。
海を見て長めの仕掛けを準備した。
船は南に進路を取り、30分ほど疾走。

午前5時35分、開始。
開始して5分ほど。
5メートルほど離れた右隣りのこむさんが、タモでカレイを掬っているのが目ん玉に飛び込んできた。
ーああ。
目の毒、気の毒、お気の毒。
早々と差をつけられたのである。
焦りつつ海底を小突く、小突く。
10分、20分、30分・・・1時間。
ー来る、来ない
 来る、来ない
 絶対、来る

       
天気晴朗なれど波高し
始めの1匹
と・・・。
午前6時50分。
ククッと一瞬、微かな返信を受信した。
「ハテナ?!」
竿をソーッと持ち上げると、クククク・・・と慌てた魚の驚きが手に届いた。
ーフイッシュ・オーン!
こむさんのタモ入れで船に上がったのは、ギリギリセーフの一塁打。
34センチのマコガレイだった。
1時間以上、膠着状態が続いてのヒットだったので、熱烈歓迎の一塁打であった。

午前7時30分。
「仕掛けを上げてくださ~い」
の船長の指示があり、リールを巻いた。
と同時に、クククククッと間違いなくマコのアタリ。
「船長、カレイが掛かった!」
と叫ぶと。
「そのまま続けて下さい」
と全員に指示変更をだしたあと、船長が隣りでタモを持ち構えた。
2匹目もギリギリセーフの一塁打。
マコカレイ35センチだった。
この時点では、名人こむさんを抜いたのだが・・・。
                                       
一升瓶サイズ
予想外の外道
このあとしばらく海は沈黙。
今日はあのうるさい、やらずぼったくりのフグは少なかった。
午前8時20分。
トントントン・・・と海底を小突いたあと、スーッスーッスーッと仕掛けを持ち上げ。
何も起こらなかったので、そのまま仕掛けをストーンと海底に落した時だ!
相撲界の遠藤が、床を踏み鳴らすようなドンドンドンドン・・・の激しいアタック。
ーこれはホームラン(50カレイ)か?
問答無用とばかりに、じわりじわりとリールを巻いてくる。
となりで船長が、タモを持って待ち構えていた。
途中、何度も竿を張り倒し、海面に浮上したのは。
ーああ。
ホームランがそれて、ファールになったようなアイナメ。
48センチ、丸々太った一升瓶サイズ。
ファールだが、嬉しい一匹であった。
このあと、8時半に25センチのカサゴ、9時に30センチのアイナメとファールが続くが、本命の応答は消えてしまった。

終盤に巻き返し
第二ラウンドが始まったのは午前11時から。
36センチの一塁打が第2戦の始まりだった。
それから15分後。
トントントン・・・と20回ほど海底を錘で小突いたあと、超スローで錘を海底から50センチほど引き揚げ、マコを誘ったが空振り。
そのまま錘を沈めようとした、その時。
カツカツカツ・・・と、馬のひずめのような響きが竿を持つ手に。
心臓が、舞い上がった。
これまでと違い、応答に重厚さがあった。

      
ギリギリ三塁打
竿先を海面まで落し、数秒待った。
30分ほど前、同じようなアタリを受信し、間髪を入れずに合わせ、引き上げてくる途中でバラシした苦い経験があったので慎重になった。
数秒後、ゆっくり竿先を持ち上げると。
ガタガタガタと激しい反撃をくらった。
「フイッシュ・オーン!」
船長にタモ入れしてもらったのは、ギリギリ三塁打の44センチ。
このあと11時半、そしてロスタイムの午後12時5分にファイナル・アンサーの一塁打を追加。

沖上がり
午後12時10分、沖上がり。
この日、トップは8匹のこむさん。
そして、ジャジャーン!6匹のノビタが2番であった。
なんと!先日19匹釣ったレジェンドが、予想外の2匹に終わった。

「1将功成りて万骨枯す」
今日も多くの釣り侍が、夢破れて足腰ガタガタに。
「山が泣く 風が泣く
 少しおくれて 雲が泣く
  女いつ泣く ほかげが揺れて
   白い体が溶けるころ
(『北の蛍』より)

本日釣果
マコガレイ  34~36センチ  5匹
            44センチ  1匹
アイナメ    48センチ  1匹
         30センチ  1匹
カサゴ     25センチ  1匹

The END
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