2017年12月26日(火)  晴れ
       那珂湊 海水温  14.0度
  那珂湊港の潮汐 小潮 満潮   9:46  干潮  15:56
ノビタの釣り天国

       
2017年12月26日(火) 午前6時20分~午後12時 那珂湊沖の渡りダコ


     
     巨大タコとの遭遇!


                                               これぞメガ・オクトパス
恵比寿さま接近
12月26日(火)。
先週逃がした大物への未練断ち難く。
今年の運の総仕舞を、深場専門にタコを狙う仙昇丸に賭けた。
今、常磐沖は例年より水温が2度ほど高く、そのせいか渡りダコ(大ダコ)が連日釣れ続き大フィーバーしている。
タコ釣りは技ではない、運である。
一天地六の賽子に賭ける渡り鳥に似ている。
ツボの中の賽子は丁か半か。
広い海を彷徨するタコが、仕掛けに飛びつくか否か。
まさに神のみぞ知る。

午前11時25分だった。
常磐沖水面下30メートルで。
とうとう5.4キロの大ダコに遭遇したのだ。
そうして。
壮絶なバトルの末に、中天に歓喜が弾けた。
この戦いの顛末は後述する。
今回の勝因は何か。
先週は隣りに座った弁天さまのような女性が幸運をもたらし、
今回は隣りに座った恵比寿さまのようなおっさんが幸運をもたらしてくれたと思っている。
恵比寿さまはこの日の竿頭で、2~3キロのタコ7匹を仕留めた。
クーラーボックス2つに分けて入れていたが、こんな重いタコを釣ったのは初めてだと大笑。
ーもっともだ、もっともだ。

       
手前が恵比寿さま
メガ・オクトパス来襲!
那珂湊港に着いたのは、午前4時45分。
まだ港は夜の底、仙昇丸は黒々と岸壁に横たわっていた。
その船着き場の前に、先客の車が10台ほどエンジンをかけたまま並んでいる。
皆さん、
ー那珂湊沖にメガオクトパス(渡りダコ)来襲!
のうわさを聞きつけ馳せ参じたのか?
群青の空にまばらに星が瞬いている。
風もなくわりと暖かい朝だ。

船に乗り込むと、ミヨシ側は先客の荷物で混んでいたが。
銅間より後ろ側は空いていた。
そのスペースに荷物を置いていると。
「おはようございます。隣りでやらしてもらいます」
と景気の良い声を上げてきたのが、前述の恵比寿さまだ。
埼玉の春日野からきたと言う。
これまでタコ釣りで良い思いをしたことがなかったので、今日こそはと気合がはいっていた。

                                                
釣り開始
潮流れず苦戦
午前6時出船。
本日、メガオクトパスに臨むチャレンジャーは11人。
皆さん、おれも含めてだが玉手箱を開いた後の浦島太郎のようなおっさんだった。
海は凪ていた。
船は滑るように沖に向かう。
午前6時20分。
釣り開始。
コールタールをぶちまけたような海面に一斉に仕掛けを投下。
水深30メートル。
錘210号のタコ天仕掛けで海底を小突く。
北島三郎の『与作』風の歌を口ずさみながら小突く。
「ノビタは底を突く
 ヘイヘイホー ヘイヘイホー
 振動はかえるよ
 ヘイヘイホー ヘイヘイホー」
潮が流れず道糸は真っ直ぐ船の下。
潮が流れないと勝負にならない。
必殺仕掛け人だって、相手があってなんぼのもの。
船は流れを求めて転戦する。

       
海は凪ていた
初めの1匹
午前6時50分。
船中第一号はミヨシ側にいた釣り士、メガオクトパスにはほど遠い500グラムほどのタコ。

サー来い、サー来いと海に念波を送りながら小突くこと1時間半。
午前8時5分。
海底に異変を感じた。
道糸を弛ませ1、2、3、4、5・・・20を数え、シャクった。
ズシーンと確かな重さ、そのまま引き上げてくる。
いつの間にか船長がタモを持って側に立っていた。
タモ入れされた初めの1匹は、2.7キロの真ダコだった。
この後、8時40分に600グラムを1匹追釣したが、あとが続かない。

エサ無しで最盛期を逃がす
ところが、俺を真ん中に右も左もポツポツながら良型のタコを上げている。
いや俺を除く皆さんが釣り上げている。
ーなんで俺だけ来ない?
この時、仕掛けを回収し点検すべきだった。
30分ほどで船上のお祭りは終わり、船長の場所移動のアナウンス。
仕掛けを回収すると。
ーナント!
あいた口が塞がらない、エサのサンマが付いていない。
小突き方が悪いと思い、小突き方を色々工夫していた。
塞翁が馬、いや才能が邪魔だった。

ついにその時が
2匹目を釣ってから、凡そ3時間。
ずーっと空振り。

午前11時25分。
潮の流れが速くトントン海底を小突くたびに仕掛けが流されていく。
道糸が40メートルほど出たところで仕掛けを回収し、また船の下に投げ直す。
その繰り返し、また仕掛けを投げ直した。
その直後だった。
仕掛けが何かを引っ掛けた。
道糸を引いてみる。
ピクリともしない。
ーひょっとすると!?
手に持つ道糸を緩くしそのまま20を数へ、ドーンとシャクった。
ズシーン!と漬物石を持ち上げたような手応えが。
ーノッター!
釣りのダイゴミ極めたりの瞬間だ。
ーああこの胸の時めきを。
 太古から変わらぬ感情の高揚。
 オレ、今どんな金持ちより幸せ。
                                           
今日の釣果
そのまま道糸をエイヤーエイヤーとたぐりよせる。
ズルッズルッと引き戻される。
海底から海面まで40メートル(仕掛けが潮に流され水深より長く道糸が出ている)。
その長さ永遠かと思う。
中層の波の動きで、フワッとタコが浮き上がり重さが消えることがある。
その度に、心臓にトマトケチャップをぶっかけられたような冷や汗を。
船長がタモを持って側に立ち、
「道糸を緩めるな!」
恵比寿さまが、
「だいじょうぶもう少しだ、歯を食いしばれ!」
手に汗握る40メートル、長い時間だった。
とうとうゴール、船長がタモ入れしながら、
「これは5キロ超えたな!今日最大の大物だよ」
その時、ベートベンの第九番『合唱』の歓喜の歌が青空にこだましたような・・・。

終章
午後12時、沖上がり。
今日は最高の日だった。
これ以上の幸せを望んだら罰が当たりそうだ。
ー日々是好日。
 感謝、感謝。
終わり良ければ全て良し、今年の釣りは大満足で終わったよ。(チャンチャン)

本日釣果
タコ 5.4キロ 1匹、2.7キロ 1匹、0.6キロ 1匹

The END